続・気仙沼のひまわり【第261回】
〔民事保全について〕
通常,民事裁判にはある程度の期間を要しますから,①審理が進んでいる間に,
訴えられた人が資産を隠したり,②引渡しを求められている不動産を売ってしまったり,
あるいは,③例えば,解雇された人が,その解雇は無効だとして争う場合では,
解雇を主張する相手方(勤務先)からの給与支払が途絶えて生活ができなくなる,などの不具合が考えられます。
このような不具合を解決するのが民事保全制度です。
訴訟に先立って,①相手方の特定の資産を凍結したり(仮差押え),
②不動産を移転できなくしたり(処分禁止の仮処分),
③給与を仮に支払うよう(仮の地位等),裁判所に命じるよう求めるができるのです。
これらの手続は,時間がない中,大急ぎで証拠を確保することが求められます。
2017年07月13日