お礼
お礼
※平成23年6月9日付けで,事務所が被災した際に支援物資等を頂いた先にお送りしたお礼の手紙です。平成23年3月11日の東日本大震災により被災した弊事務所についてご支援をいただいた皆様,本当にありがとうございました。
全壊した事務所の様子を見た当初はどうしようもない絶望感にとらわれましたが,皆様のおかげで同年4月4日からの再開業に至りました。ありがとうございました。弊事務所再開を報じる新聞記事の写しを添付します。
せめてもの恩返しに,私なりに今回の震災で得た,日ごろからしておくべき準備を披露します。
① 被災時に「3分内に持ち出せるもの」のリストを作っておくこと
弊事務所では事務員らが,通帳・印鑑等を持ち出してくれました。データ関係の手当も必要です。
もちろん,命こそが何よりも大事です(都市部の地震など,逃げるよりもしばらく留まるべき事態もあるでしょうが。)。
② 勤務先における携帯電話メーリングリストを設定しておくこと
なお,s の電話網は大変脆弱で,震災後最も早く不通となり,かつ復旧も最も遅かったです。やはりa が良いようです。
③ 勤務先,車両に毛布(できればシュラフ),着替え,食料などを置くこと
各種マニュアルなどに,勤務先の机にスニーカーやお菓子などが置いてあると役立つ旨が記載されています。
各種充電設備,携帯ガソリンタンク,カセットコンロも重要です。カセットコンロを用いる発電機も市販されています。
④ 家族との被災時の連絡方法等の確認
自身や家族の安全確保なくして復興に取り組むことなどできません。
乳幼児・高齢者にとって,避難所の生活など1週間も耐えられたものではありません。もちろん避難所には特有の連帯感があり,ありがたいものではありますが。
私は今回,出張中に被災しました。車両を水没させる一方,しばらく家族らと連絡が取れず安否も不明でした。
他地域の弁護士にご協力をお願いして家族を避難所から出していただき,知人に関西の一軒家を貸していただいて岳父ら・子供らを住まわせ,夫婦で関西で車両等の準備をして気仙沼に戻り,知人宅に居候しながら事務所を移転・復旧させ,運良く部屋が借りられたため岳父ら・子供らを呼び寄せ,現在,自宅を修理している,という状況です。
幸いにして事務所も早期に復旧し,1LDKに7人住まいと狭いながらも安心して住む場所が確保できましたので,ひたすら震災関係を中心とした法律相談に邁進しているところです。
気仙沼の復興の暁に,全国から皆さんに来ていただき,おいしい秋刀魚の刺身を振る舞えることができたらご恩返しになるかな,と思っております。
気仙沼の復興の模様は,今後も適宜,またFacebookなどで発信しておりますので,たまに気に掛けていただけたら気仙沼市民としてありがたいです。
※その後,自宅の修繕は終わり,元の自宅での生活を再開しています。
2013年05月11日